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「母をたずねて三千里」あらすじと感想

2022年11月3日

アニメ「母をたずねて三千里」のあららすじ(原作との違い)と、旅路のルートや感想を紹介します。

40年以上前のアニメですが、面白くて感動する話で、子供にも大人にもおすすめです。

「母をたずねて三千里」おおまかなあらすじ

「母をたずねて三千里」は、1976年にフジテレビの日曜19:30の世界名作劇場の枠で放映されたアニメで、日本アニメーション制作で、高畑勲氏、宮崎駿氏、小田部羊一氏など「アルプスの少女ハイジ」と同じ制作陣が携わった名作です。

イタリアの港町ジェノバに住む少年マルコ。ある日、お母さんはお父さんの事業を助けるため、遠い異国に働きに行ってしまいました。しかしお母さんからの便りがとだえ、マルコはついに探しに行く決心をします。海を渡り見知らぬ国アルゼンチンで苦難の旅を続けるマルコの、愛と勇気の物語!
(徳間書店公式サイト 商品紹介ページより引用)

手紙が来なくなった母アンナを心配し、少年マルコは瓶洗いのバイトをしてお金を貯め乗船券を入手しようとしますが騙され頓挫しますが、リオ行きの船に船員として乗らせてもらえることになり、父親の許可を得てアルゼンチンへ向かいます。

リオで船を乗り換えた後は、同乗していた移民たちの貧しさを目の当たりにしたり、船が荒れた海に飲まれそうになりながらも、無事ブエノスアイレスに到着します。

しかしブエノスにいるはずのメレッリおじさんは事業に失敗し姿をくらましていて、母の行方も不明でした。その上マルコはスリに遭い一文なしになってしまいます。

さまようマルコは、母と同名の危篤の女性がいると聞いて教会に行きますが別人でした。

途方にくれたマルコでしたが、ジェノバで知り合った旅の一座・ペッピーノ父娘たちと再会し、彼らのサポートでメレッリがいるらしいバイアブランカに馬で向かいます。道中では危険な目にたくさん合います。

バイアブランカでは、メレッリおじさんを知っているという男性に会い、母の居場所が判明しました。

マルコはその男性が出してくれた金で切符を買いブエノスに戻りますが、実はその男性こそがメレッリで(母の送金をかすめ取っていた)、母はもっと遠いコルドバという町にいることを知ります。(・・その後もマルコの旅路が続きます)

原作との違い

原作は、イタリアのエドモンド デ・アミーチス作の「クオーレ」(1886年刊行)という本の中の短編物語で、原作とアニメの違いとしては以下が挙げられます

■アニメの番組枠が1年と長いため、アニメはだいぶ話を膨らませて作られていて、アニメ独自のキャラクターが多くいます(ペッピーノ一座やアメデオ、パブロなど)ただ、骨格の内容は原作に沿っています。

■上記の理由から、いったんバイアブランカへ行くのもアニメ独自の設定です。

■マルコ・ロッシの年齢が、原作では13才ですが、アニメでは9才に変更されています。

「三千里」の距離とルート

(地図はgoogle mapを転載)

船のルート

ルートは「徳間アニメ絵本」の解説によると以下の通りです。

【発】ジェノバ(イタリア)→ マルセイユ(フランス)→ バルセロナ(スペイン)→ ダカール(アフリカのセネガル)→ リオデジャネイロ(ブラジル)→ブエノスアイレス【着】

上記地図の赤いピンが発着場所です。(青いピンは船が寄港した都市でマルコは降りてはいません)

原作には航海は27日間とありました。原作では乗り換えなしですがアニメではリオで1回船を乗り換えています。

アルゼンチン内のルート

【発】ブエノスアイレス → バイアブランカ → ブエノスアイレス → ロザリオ → コルドバ →トゥクマン【着】

三千里の距離

一里は約4kmなので、三千里はおよそ1万2千kmであり、だいたい東京ーモロッコ間の距離くらいです。結構な距離ですね‥

感想

・はじめの方は間延び感もあるのですが、ジェノバを出発してからは怒とうの展開で、様々なことに直面するマルコに感情移入し、泣ける場面もあり、感動しました。

人が懸命に生きる中で起こるあらゆることが凝縮されているような物語で、マルコの旅路を通して人生の苦さも喜びも味わえるといった作品です。

また脇役それぞれの立場もそれを増幅させます(メレッリおじさんの罪悪感、コンチェッタの一瞬の苦い恋、格差の中身を寄せ合って暮らす少年パブロ、など)

・ハイジと同じアニメーターさんがデザイナーということで、キャラクターもかわいいです。

私が登場人物で特に好きなのは、友達のフィオリーナとペットの猿のアメデオです。背景や街並みもとても美しくて見ていて飽きないです。(制作にあたり現地視察に行ったそうです)

マルコがわがままで嫌い?

作品のレビューなどでマルコが嫌いという意見を見かけました。

確かにマルコの性格は頑固できかんぼうな面もあり、喜怒哀楽がはっきりしててエモーショナルだなあとは思う時もあります。

ただ、イタリア人だからかなとも思いますし、9才という年齢からするとすぐ怒ったり不安になったりするのは普通なのかなと思います。

(それに小さい子供に優しかったり困ってる人を助けようという良い面がある思いました)

普通アニメの主人公というと、皆に憧れられるヒーロー的なタイプが多いものですが、このアニメの場合、普通の少年であるマルコが、長い旅路で様々なことに遭遇していくストーリーで、主役が普通の子供なのは、他のアニメと違うところかなと思います。

そのため多くの人が自分を重ねやすく(物語が丁寧に描かれているので)起きる出来事も現実味があり、アニメに入り込んで楽しめるのではと思います。

マルコは頑張り屋で頑固だからこそ、お母さんに絶対会いたいという思いを遂げようとするエネルギーを持っていますが、それ以外においては落ち込みもするし失敗もする、本当に普通の子、という感じがします。

 

また、ともすると「母は大事にすべき」という道徳的な話のようで反発を感じる人もいるかもしれません。かくいう私も子供のころはあまり興味を持てませんでした。

ただ、ある一家庭の話として客観的に見れば、アンナのような人が子に慕われるのは共感できますし、物語のテーマをもっと大きく捉え「人が何か人生で得たいものを追い求めている時、様々な苦難に出会うよね」という見方で味わう物語ではと思いました。

 

「母をたずねて三千里」を見るには

動画配信

「母をたずねて三千里」の動画配信の状況をまとめました。家族で楽しめるアニメでおすすめなので是非見てみて下さい。

サービス月額料金 / 無料お試し期間ウェブサイト
dアニメストア440円 *1 /31日間 *2○ 公式サイト
U-NEXT2189円/31日間○  作品ページ
Amazon Prime Video500円/30日間○ 作品ページ

*1:契約日・解約日に関わらず、毎月1日~末日までの1か月分の料金が発生します。別途通信料その他レンタル料金等サービスによっては別料金が発生します。
*2:初回31日間無料(31日経過後は自動継続となり、その月から月額料金全額がかかります)

※本記事の情報は2022月10月時点の情報です。最新の配信状況は各動画配信サイトにてご確認ください

徳間アニメ絵本

こちらはアニメが分かりやすくまとめられている絵本です。

幼児でも分かるよう文字にはふりがなが振ってあります。巻末には旅のルートやペッピーノ役の声優さんによる解説もあり、子供用に買って大人も読んで楽しめる絵本だと思います。

(「徳間アニメ絵本」は、ジブリ作品やジブリ創設前に高畑勲氏や宮崎駿氏が携わった作品を取り扱っています)

「アルプスの少女ハイジ」あらすじ(アニメと原作との違い)

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