たかぎなおこさんのコミックエッセイを紹介します。
たかぎなおこさんは、今年デビュー20周年を迎えたコミックエッセイの漫画家で、ご自身の身の回りのことを書いた楽しいエッセイマンガが人気です。
最近、読んだことのなかった過去作品も読み、改めて面白いなあと思ったので、どんな作品があるかや作品の感想を2,3まとめてみました。
作品一覧
※リンク先はamazon作品ページです。試し読みができます。
<150cmシリーズ>
150cmライフ。
150cmライフ。2
150cmライフ。3
<上京・ひとり暮らしシリーズ>
ひとりぐらしも5年め
ひとりぐらしも9年め
ひとりぐらしも何年め?
ひとり暮らしな日々。
上京はしたけれど。
浮き草デイズ
浮き草デイズ 2
<ファミリーシリーズ>
親も年とってまいりました 親孝行できるかな?
うちの犬、知りませんか?
お互い40代婚
おかあさんライフ。
おかあさんライフ。毎日一緒におさんぽ編
おかあさんライフ。今日も快走!ママチャリ編
<マラソン・旅>
マラソン1年生
マラソン2年生
海外マラソンRunRun旅
まんぷくローカルマラソン旅
ひとりたび1年生
ひとりたび2年生
ローカル線で温泉ひとりたび
<ごはんシリーズ>
愛しのローカルごはん旅
愛しのローカルごはん旅 もう一杯!
おまつり万歳! 日本全国、四季のまつりとご当地ごはん
はらぺこ万歳! 家ごはん、外ごはん、ときどき旅ごはん
はらぺこ万歳! おかわり 夫婦ごはん&親子ごはん
良いかげんごはん
<その他>
のほほん風呂 おうちでカンタン季節の湯
はじめてだったころ
30点かあさん
30点かあさん2
アジアで花咲け! なでしこたち
アジアで花咲け! なでしこたち2
へなちょこ手づくり生活
作品紹介(一例)
浮き草デイズ
著者が24才で上京してから、初めての本を出版するまでの約5年間の日々の暮らしが描かれています。
新卒で入った名古屋の会社を1年半でやめ、イラストレーターを目指して勢いで上京して一人暮らしを始めますが、すぐに生活費が底をつきバイトにあけくれる日々を送ったり、スクールに通ってイラストレーターとしての道を開こうしたりする日々の奮闘が書かれてます。
笑える作風なので面白い話ばかりですが、実際はかなり苦労したのだと思います。
色んなバイトの体験談が面白いです。福引や電話オペレーターのバイト、ウエイトレスのバイトでは、一見強面なコックさんが何かと気にかけてくれたりまかない料理が超美味しかったり、パートにまで昇進したデータ入力(GISの先駆け?)のバイトなど。
まだ東京にもなじめず、イラストレーターへの道をなかなか開拓できなくて落ち込んで涙したりし、そんな中でも自分の居場所を見つけていきます。
大金をはたいて買ったパソコンで作ったHPがきっかけで、やがてイラストエッセイの仕事が舞い込み、本を出せた時の様子は、こちらも思わずもらい涙してしまいました。
(著者の本はどの本も面白いのですが、この本が最も面白かったと思います)
お互い40代婚
40代はじめに一人暮らし生活に終止符を打ち、めでたくご結婚されたそうで、この本には旦那さんとの出会いから結婚後の生活までが描かれています。
今まで長い間一人暮らしを満喫してきた著者の、結婚に至った経緯が興味深々でしたし(出会いのエピソードも面白い)、旦那さんの穏やかな人柄も伝わってきて、こちらも幸せな気持になれます。
結婚後の生活はほかにも「おかあさんライフ。」シリーズにも書かれていて、節約生活だった初期のひとりぐらしシリーズとは違い(子育てでバタバタながらも)仕事が安定して生活に余裕がある様子が垣間見れて、頑張って稼げるようになっていてすごいな~と思います。
親も年とってまいりました 親孝行できるかな?
三重の実家で暮らすご両親を、韓国や伊勢など旅に連れて行ったりする親孝行エピソードが描かれています。普通の一家ですが、仲良さそうで楽しいようすでほんわかします。若い頃心配をかけていたので親孝行したいという気持ちが大きいのだなと思いました。
たかぎなおこさんの漫画のいいところは、とげがないというか、文句や嫌なことが書かれていないので、安心して楽しく読めると言うのがあります。
エッセイ漫画というのは、作者のリアルな思いが描かれるので、気をつけないと何か批判的なことやネガティブなこと描いてしまうとかもありうると思いますが、たかぎさんの作品はそういったことがなく、楽しい気持ちで読めます。(そういう気遣いが自然に出来る方なのだと思います)
また、本当に普通の感覚で生活されていて、(自分が同年代なのもあり)共感ポイントが多いのも惹きこまれる要素です。
(翻訳版(中国語版)も販売されていたり、レビューを見ると英語のレビューもたまにあったりするのを見るので、外国人が日本の文化や一人暮らしの生活を知るためや、絵も入っているので日本語の勉強がてら買う人もいるのかもと思いました)