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小公女セーラのあらすじ【原作との違いや感想】

2022年12月4日

「小公女セーラ」のあらすじと、原作とアニメの違いを紹介します。

日本では1985年に放映されたアニメとして知られていますが、原作は1905年に刊行された小説「小公女」です。

「小公女セーラ」のあらすじ

まずは原作小説のあらすじです。

■原作タイトル:小公女  ■原作者:フランシス・ホジソン・バーネット

ミンチン学院に入学

ロンドンの街並み

大金持ちの家の娘・セーラ・クルーは、母国で教育を受けるため、7才の時にインドからイギリス・ロンドンに渡り、寄宿学校のミンチン女子学院に入学した。

富豪の父親は、セーラに豪華な衣服や沢山の物を惜しみなく買い与え、学院でも広い個室にメイドと馬車付きの特別寄宿生として受け入れられた。

学院の院長・ミンチンはそんなセーラを内心嫌っていたが、寄付金を沢山貰っているので表面上はいつも丁重に接した。

学院のプリンセス

セーラは高貴な雰囲気を持ち、皆に分け隔てなく接する優しい性格で、すぐにクラスの人気者になり、皆に”プリンセス”と呼ばれるようになった。

(特に、劣等生のアーメンガード、最年少のロッティ、使用人の少女・ベッキーと親しくなった)

セーラは読書家で空想好きで、自分の部屋で人形のエミリーに話しかけたり、自分で作った物語をクラスメイトに聞かせて楽しませた。

父の死と激変した生活

数年後、セーラの11才の誕生日の日、思わぬ報せが届いた。インドにいる父親がマラリアで亡くなり、投資していたダイヤモンド鉱山の事業が失敗し破産したとのことだった。

身寄りのないセーラは屋根裏の暗い部屋に追いやられ、学院でこき使われることになった。

セーラは皿洗いや掃除、年少の生徒の勉強の世話や、お使いなど忙しく働き、ぼろ雑巾のように扱われた。

クラスメイトたちとは以前のように話すことはできなくなったが、慕い続けてくれるアーメンガードらに支えられ、セーラは持ち前の想像力で辛い現実を物語だと思って日々を過ごした。

貧しい生活の中のできごと

ぶどうパン

セーラは、理不尽な説教を受けたり、おつかいで雨に打たれ濡れてしまい辛い時も、心の中で「自分はプリンセス」と自分に言い聞かせ誇りを保ち、ミンチン院長や意地悪な同級生・ラビニアに罵られても聞き流して気にしないようにした。

一方で、裕福な少年に硬貨を恵まれてショックを受けたり、腹が空いて倒れそうな時に得たパンを、人に与えたいというプライドゆえ道端の孤児にあげてしまうなど、かつての暮らしではなかった心境を経験をした。

インドの紳士

そんな中、学院の隣の家に、裕福な紳士・カリスフォード氏が引っ越して来た。紳士はインドに暮らしていたことがあり、現在は重い病を患っていた。(そして亡き親友の娘を探していた)

隣家のインド人の家来・ラムダスは、インドの言葉で挨拶してくれた高貴な雰囲気のセーラに惹かれ、セーラのことをカリスフォードに話した。

するとカリスフォードは、セーラに暖かい食事や調度品を密かにプレゼントした。

それは、屋根裏の窓からラムダスが忍び込んで密かに用意していたので、セーラにとっては魔法のような出来事だった。

プリンセス再び

その日以降、差し入れは毎日続いた。セーラは辛さが限界に近づいていた時期だったので、一転してすばらしく幸せな気持ちになっていった。

間もなくして、カリスフォード氏が探していた親友の娘がセーラであることが判明し、セーラは隣家に引き取られた。

ダイヤモンド鉱山の事業は実は持ち直し大成功していて、カリスフォード氏の莫大な資産もセーラが継ぐことになり、セーラは大金持ちに戻った。

おわり

原作とアニメの違い、考察

最終回

アニメでは、金持ちに戻ったセーラはミンチン女学院で学び続けることを選び、学校に寄付をしますが、原作ではそれはありません。(友達は家に招いて交流することにした)

アニメのラストの、インドに一時戻るために船で旅立つシーンも原作にはないです。

→普通に考えて、あれだけひどい扱いをされたらいくら金が余ってようが寄付するという発想にはならないので、アニメのラストはちょっとおかしくて無理があるかなと思います。

日本には目上の人は敬う概念があるので、アニメはミンチンをみじめにし過ぎないようにしたのかもしれないですが、セーラが人間離れした神様並みの人格になっちゃってる気がします。

ラビニアのいじめ

アニメでは、意地悪な女の子・ラビニアらのいじめが多くありますが(セーラをメイドにして指図したり、フランス語の勉強を代わりにやらせるなど)、原作では、嫌味を言ったり告げ口をするくらいです。

→原作はそこまでではないのに、アニメはいじめの陰湿なシーンが多くてウーンといった感じです。

セーラの性格と作品が伝えたかったこと

アニメのセーラは儚げでシンデレラ的雰囲気をただよわせていますが、原作ではもっと強くて、偉そうではないけど女王気質で、何があっても動じる様子を見せず(泣いたり落ち込んだりせず)超然としていて、見方によっては子供らしくなく生意気な感じです。

(私の中の、原作のセーラが大人になった時のイメージは”優しいデヴィ夫人”といった所です)

→「小公女セーラ」が嫌いとか、暗い、ムカつくという声も目にしますが、それはアニメのイメージだと思います。

原作のセーラはもっと人間らしくて自然なので(人を見下し気味だったりキレそうになったりもする)、アニメだけ見て嫌ってしまうのは勿体ないと思います。(原作のセーラが嫌いと言われるとどうしようもないですが‥)

 

なお、原作の言いたいこと・伝えたいことは

「厳しい境遇に置かれたときも決して腐らず誇りを捨てなかったことで、道を開くことができた」

というようなことだと思いますが、そのためにはセーラが使用人になった後も、常に毅然としていてプリンセス然としていた、という部分が重要です。

しかしアニメではセーラが原作イメージよりか弱いイメージになってしまったことで、伝えたいことが伝わりにくくなってしまってたように思います。

(アニメの展開だと、ともすると「金が全て」という風に見える。金持ちに戻ったとたん、ミンチンやラビニアらとも元通りの仲に戻るという流れも)

原作で伝えたかったことは誰にでも教訓にできることだと思いますが、アニメの展開だと、セーラだけに起きた、突然幸運が降ってくる稀なシンデレラーストーリーというように見える気がします。

年齢や登場人物

・セーラがミンチン学院へ入学する時の年齢は、原作では7才ですが、アニメでは10才です。

・いじめ役のラビニアは、原作ではセーラより6才年上ですが、アニメでは3才年上となっています。

・馬を運転する少年・ピーターはアニメのみに登場します。

原作の感想

・セーラの空想や、屋根裏部屋にラムダスから魔法のような差し入れが届くシーンは、夢があってとてもワクワクくしますし、人物描写がしっかりしているのでどの登場人物も「本当にこういう人いそうだな」と思える、よく出来たお話です。

 

・リアルタイムでアニメを見ていたので、先入観なしで原作を読むのに苦労しましたが、原作の方が良いので、小説を読むのもおすすめします。

世界名作劇場の枠が1年なのでしょうがないのですが、半年位で原作通りの話でやってほしかったなと思いました。

(アルプスの少女ハイジも、微妙にキャラの性格が原作と違ったりしますが、なぜ原作どおりの性格でやらないんですかねー‥)

 

・原作のセーラの、いつも堂々と毅然としてて、決して屈さない性格は見習いたいものです。(良い意味での)誇りやプライドは、やはり育てられ方が大きいんだろなと思いました。

(裕福に育つと、丁重に扱われたりサービスを受けるのが日常茶飯事だろうし、その一方で、沢山与えられた人というのは、多くの人々を大切にすることが使命だと感じて責任感のある人として育つ、ような気がする。そうでない人もいるだろうけど)

原作「小公女」を読むには(電子書籍で試し読み)

上記は2021年の新訳版です。個人的には表紙が作品のイメージとちょっと違うように思いますが、以前の新潮文庫版より、より読みやすい最新版です。

電子書籍でも読めて、下記は「小公女セーラ」の小説を読める電子書籍サービスの一覧です。

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※上記の内容は2022年12月時点の情報です。最新の販売状況や特典は各サービスの公式ホームページにてご確認ください

↓子供向けの小説もあります。

 

「小公女セーラ」を見れる動画配信

アニメ

話数:46話(世界名作劇場 11作目)

「小公女セーラ」のアニメは下記の動画配信サイトにて視聴できます。(各サービスともトライアルの無料視聴期間があります)

サービス月額料金 / 無料お試し期間ウェブサイト
dアニメストア440円 *1 /31日間 *2○ 公式サイト
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*2:初回31日間無料(31日経過後は自動継続となり、その月から月額料金全額がかかります)

※本記事の情報は2022月12月時点の情報です。最新の配信状況は各動画配信サイトにてご確認ください

映画

映画化の一番最近の作品は、1995年の「リトル・プリンセス 小公女」(米国)で、前項で紹介したU-NEXTで見ることができます。

舞台がNYだったりベッキーは黒人になっているなどかなり設定が変わっていますが、セーラの雰囲気は原作に近い感じで、何よりセーラの持ち物の豪華さや外国人の子供のかわいらしさなんかはアニメより格段に伝わってきて、やはり実写の威力はすごいなと感じました。

作者について

バーネット Burnett, Frances Eliza

(生)1849.11.24. マンチェスター (没)1924.10.29. ニューヨーク、プランドーム

アメリカの女流作家。旧姓Hodgson。イギリスに生れ、父を失ってのち一家とともに渡米、1873年医師スワン・バーネットと結婚した。その頃から創作を始め、77年にランカシャーの鉱山を舞台にした処女作『ラウリーの娘』That Lass o' Lowrie's を発表、その後子供向けのロマンチックな作品を多く書いた。最も有名なのは『小公子』Little Lord Fauntleroy(1886)。ほかに『小公女』The Little Princess(1905)、『秘密の花園』The Scecret Garden(10)など。

(ブリタニカ国際大百科事典より)

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