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漫画「ひとりでしにたい」終活を模索するアラフォー女性の物語

2021年6月5日

カレー沢薫子さんの漫画「ひとりでしにたい」を紹介します。

30代半ば・独身で結婚予定のない主人公が、伯母の孤独死を期に、自分の終活ついて考えはじめ、色々知って考えていくという漫画です。

日本では、結婚しない独身者や子どもを持たない夫婦も増えていて、人生の最期が自分ひとりになりそうで、孤独死のニュースがけっして他人ごととは思えない、という方も少なくないと思います。

そんな重めのテーマを扱った「ひとりでしにたい」ですが、随所にギャクが織り込まれているので笑いながら読み進められて楽しい漫画です。

(第24回文化庁メディア芸術祭のマンガ部門優秀賞を受賞しています)

あらすじ概要

山口鳴海は美術館で学芸員として働いている、結婚する予定のない、アイドルの追っかけが生きがいの30代半ばの女性です。

ある時、小さいころ憧れだった伯母が無残な孤独死をとげてしまい、鳴海はそれを期に自分の終活について考えはじめ、様々な問題に直面していきます。

なぜか鳴海の問題に首を突っ込んでくる職場の若者・那須田とのからみを中心に、主人公と家族(両親や弟夫婦)との関係性や、同年代の同僚の介護の話(きょうだいが全く手伝わず大変)、檀家とは、老後資金の確保など色々なエピソードが出てきて、さらに猫好きの作者によるいろんな猫が各所に登場します。

感想

カレー沢薫さんの作品を読んだのは本作がはじめてで、スマホのgoogleのオススメニュースでこの漫画を紹介する記事を読み、興味を持って購入しました。

独身の私にとっては自分に重ねて考えてしまうエピソードが多かったです。

(ただ、主人公の鳴海は、親の資金援助ありでマンションを購入していたり、母親と伯母の間の確執を大人になって初めて知った(愚痴をこぼさない出来た母親)など、お金持ちというわけではないですが、かなり恵まれてる設定だなーとは思いました)

何より、自分も人生の最期についてたまにぼんやりと、どうなるんだろう(どうすればいいのか)と考えることがあるものの、具体策もなく、そういう話題に触れた読みやすい本にこれまで会っていなかったので、この本は自分の興味にヒットしていてとても面白かったことと、

さらに、興味深くて考えさせられるだけでなく、ところどころに織り込まれたギャクにけっこう笑わされます。日頃あまり積極的に考えたいと思わない重いテーマだけど、笑える要素があるから思わず読み進めたくなる、というのは上手いなあと思いました。

(amazonのレビュー数の多さが、終活という分野への関心の高さ(となかなか情報がないこと)を示しているのだと感じました)

話題の本は読み終わるとメルカリに出品して手放してしまうことが多いのですが、この本は一度読んで終わりという感じではなく、しばらくそばに置いて読み返したいと思うものでした。

 

40代の私には(おそらく)寿命的には終活はまだ先のことではありますが、マンガの後書きの「楽しくないテーマについて考えるのは面倒で大変で、年とるとより面倒くさい感が増え考えなくなるから、早いうちに考えた方がいい」というのは、まさにそのとおりだと思いました。

今後の展開が面白い感じで続くなら、深夜時間帯でドラマ化したら面白いのでは?!と思います。次号が楽しみ。(4巻まで既刊)

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みずのと

●不朽の名作~最新ものまで色々なドラマや読書を日々楽しんでします ●普段の仕事は会社員で文章を分かりやすくまとめる仕事をしていたことがあります ●東京在住

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