映画 窓ぎわのトットちゃん の感想をまとめました。書籍では感じなかったことについて綴っています。※一部ネタバレで記載しています
映画 窓ぎわのトットちゃん レビュー
「窓ぎわのトットちゃん」は黒柳徹子さんが自身の小学校生活の思い出を書いた自伝的物語で、2023年にアニメ映画化されました。
昭和10年代の日本の様子
昭和10年代の暮らしについてや戦時下の様子がよく伝わってきました。
書籍の方は1話完結の日記のような形式のため、気に入ったエピソードの印象が強くなりがちでしたが、映画はストーリーになっているので時の流れが感じられ、戦時下に突入し市民の生活が変わっていく様が伝わって来ました。
(敵性語の使用の禁止や、駅員のおじさんが女の人に変わって行ったり、食料不足など)
そして(自分が文字から十分なものをイメージできる知識がないため)本の文字とアニメーションとでは受け取るものかなりが違って、直接的な戦争の描写はないですが、戦争の足音や身にせまる怖さを感じ取れました。
暮らしの様子については、既に鉄道や路面電車が走っている一方で、トイレは汲み取り式で、電気冷蔵庫はまだなく氷の冷蔵庫を使用し、人々の服装は意外と洋装が多いなど「そんな感じだったんだ!」といろいろ新鮮でした。
また、この世代の方が亡くなったら、当時の生活のことや日本での戦争のことを知っている人は本当にいなくなるので、アニメとして記録が残るのは貴重なことだと思いました。
親の心情
トットちゃんの同級生の泰明ちゃんのその後は、知っていても涙が出てしまい(我慢してウエッと嗚咽しそうになりました)、他の客席からもすすり泣きが聞こえました。
泰明ちゃんは小児麻痺で手足が不自由で、普通の子のように元気に外遊びをすることもなかったのですが、トットちゃんがトモエ学園に転校して来て以来、活発なトットちゃんに引っ張られてプールや木登りなど色々なことにチャレンジするようになります。
泰明ちゃんのお母さんが、汚れた服で学校から帰って来るようになった病身の息子に、喜びと切なさの混じった涙を流すシーンには、心を打たれました。
トットちゃんが泰明ちゃんに与えたパワーはすごいなと思いました。
また、トットちゃんのお母さん(朝さん)の心情も描かれていて、いつも明るいながらも、きっと子育てで悩むこともあったんだろうなと思いました。
リトミック教育やトモエ学園のことが分かった
トモエ学園ではリトミックという音楽を取り入れた教育が行われていましたが、本だけでは良く分からなかったものが、映画を見て具体的にどういうものなのか理解することが出来ました。
また、映画は随所にミュージカル仕立てのアニメーションが取り入れられ、子供たちの楽しそうな様子が表現されて、色使いもかわいらしくて良かったです。
トモエ学園の建物もとても素敵で、楽しそうな列車の教室や、講堂の藤棚の花が美しく印象的でした。
声優さん
トットちゃん役のりりあなちゃんの声がとても上手で違和感がなく、7才にしてすごすぎる!と思いました。大人の声優ではなく子供が演じているのが、映画の雰囲気にとても合っていて良かったです。
小林先生役の役所広司さん、ママ役の杏さん、パパ役の小栗旬さんなどもしっくり来ていてよかったです。
映画は平日の昼間に見ましたが、60-70代位の方など比較的年配の方も多かったです。
映画「窓ぎわのトットちゃん」を見るには
DVDが発売されています。
また、動画配信では、U-NEXTやネットフリックスで視聴できます。
U-NEXTでは、トライアルの無料視聴期間があります。また視聴にはポイントが必要ですが、付与されるポイントで視聴できます。
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※本記事の情報は2024月12月時点の情報です。最新の配信状況は各動画配信サイトにてご確認ください
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