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コミックエッセイ・たかぎなおこ作品一覧

2023年5月20日

たかぎなおこさんのコミックエッセイを紹介します。

たかぎなおこさんは今年デビュー20周年のコミックエッセイ漫画家で、自身の身の回りのことや日々の出来事を書いたエッセイマンガが人気です。

最近、過去作品も読み返して改めて面白いなと思ったので、作品のラインナップや感想をまとめてみました。

たかぎなおこさんの作品紹介

浮き草デイズ

著者が24才で上京してから数年間の日々が描かれています。

それまで勤めていた会社をやめ、勢いで上京し、生活のためのバイトにあけくれながらも、イラストレーターになるという夢への道を開こうと奮闘します。

色んなバイトの体験談が面白いです。福引きや通販の電話オペレーター、データ入力(GISの先駆け?)など。

ホテルのウエイトレスのバイトでは、一見強面なコックさんが何かと気にかけてくれ、まかない料理が超美味しかったり(ももせさんのフレンチトースト食べたい‥)。

笑える面白い話ばかりですが、昼間の時間を絵の活動に当てるため、バイトは早朝と夜の時間で掛け持ちし、朝は6時台から働き始め、帰宅は終電という生活を送っていて、実際はかなり苦労したと思います。

はじめのうちは東京にもなじめず夢への道がなかなか開けず、落ち込んで涙したりしていましたが、デザイン学校にも通って仲間から刺激を受けたり、徐々に自分の居場所を見つけていきます。

やがて大金をはたいて買ったパソコンで作ったHPがきっかけで、イラストエッセイの仕事が舞い込みます。本を出せた時の様子には、こちらも思わずもらい涙しました。

著者の本はどの本も面白いですが、この本が一番好きです。

※バイト時代のコックさんとは「はらぺこ万歳!」で、開いた青森のお店を訪ねて再会を果たしてました。

お互い40代婚

40代でめでたくご結婚され、この本では旦那さんとの出会いから新婚生活までが描かれています。

これまで一人暮らしが長かった著者の、結婚に至った経緯が興味深いです。(出会いのエピソードも面白い)また、旦那さんの穏やかな人柄も伝わってきて、こちらも幸せな気持ちになれます。

たかぎさんの、自分の道を開こうとする行動力ってすごいよな、見習わなければと思いました。また、たかぎさんっておつぐさん(旦那さん)やその母からしたら、物凄い幸せをもたらした女神的存在なのでは?と思いました。

というのも、声をかけたのも、結婚へ進みたいと働きかけたのもたかぎさんで、結婚後は義母には孫と二世帯住宅での幸せをもたらした、という感じなので。

また、漫画家として稼げるようになったからこそ、次のステージに進む気持ちになれたのかなとも思います。

私は、夫の収入に頼る=妻が意見を言いにくい家庭になってしまうという恐怖感のようなものを持ってまいて、男女平等で育った世代の女性だと、自分も安定した収入がないと家庭を持とうと思えにくい気がします。

現代は、若いうちの勢い(情熱?)か、自信があるタイプの人でない限り、フェアな家庭を築くには女性側も多くを与える力がひつようなのだ、と思ったのです。

親も年とってまいりました 親孝行できるかな?

娘の生活の様子を見に上京したお父さんを東京観光に連れていったり、両親を韓国や伊勢旅行に連れて行って親孝行するエピソードが描かれています。

韓国旅行では、ドラマ撮影スポットツアーで衣装体験した時に、衣装が似合っていたお父さんが他のツアー客に一緒に写真を撮るのを頼まれて大人気だったエピソードが笑えました。

普通の一家で、仲良さそうで楽しいようすでほんわかします。たかぎさんは若い頃心配をかけていたので親孝行したいという気持ちが大きいのだなと思いました。

なお、たかぎさんのエッセイを読むと、自分と似てる人だな!と共感することが多くて、次々作品を手に取りたくなります。(きょうだい構成や、人見知り気味、絵を描くのが好き、一人暮らし歴が長い、だいたい同年代‥などなど)

おかあさんライフ。

「おかあさんライフ。」シリーズではたかぎさんら晩婚夫婦の子育ての様子が描かれていて、3巻出版されています

娘の「むーちゃん」が登場しますが、”むすめ”だからむーちゃんという名前で、本名は別かもと思いました。

(むのつく名前は限られるし、本名が分かるものは載せないかなと思うので)

仕事と子育てでバタバタしながらも、家も建てて充実した生活を送っているのが垣間見れます。

また娘を見せに実家に帰った際には、家電をいっきに新調してあげる豪快ぷりで、稼いでるんだなーと思いました。

amazonのレビューで「お金に余裕がある様子で、自分の生活との差を感じるのでそこらへんは書いてほしくなかった」的な意見があって、えっ思っていまいました。

一方で、昔の一人暮らし系の作品のレビューには「節約のことが多くて節約自慢してるみたい」というレビューもあったりして、読者って勝手だなと笑ってしまいましたw

(とは言え少し分かる気はします。かく言う私も、おかあさんライフでは、一人暮らし仲間のように思っていたたかぎさんが別世界の人になってしまったと感じたので)

 

たかぎなおこさんの作品一覧

リンク先はamazon作品ページです。試し読みができます。

<150cmシリーズ>

150cmライフ。
150cmライフ。2
150cmライフ。3

<上京・ひとり暮らしシリーズ>

ひとりぐらしも5年め
ひとりぐらしも9年め
ひとりぐらしも何年め?
ひとり暮らしな日々。
上京はしたけれど。
浮き草デイズ
浮き草デイズ 2

<ファミリーシリーズ>

親も年とってまいりました 親孝行できるかな?
うちの犬、知りませんか?
お互い40代婚
おかあさんライフ。
おかあさんライフ。毎日一緒におさんぽ編
おかあさんライフ。今日も快走!ママチャリ編

<マラソン・旅>

マラソン1年生
マラソン2年生
海外マラソンRunRun旅
まんぷくローカルマラソン旅
ひとりたび1年生
ひとりたび2年生
ローカル線で温泉ひとりたび

<ごはんシリーズ>

愛しのローカルごはん旅
愛しのローカルごはん旅 もう一杯!
おまつり万歳! 日本全国、四季のまつりとご当地ごはん
はらぺこ万歳! 家ごはん、外ごはん、ときどき旅ごはん
はらぺこ万歳! おかわり 夫婦ごはん&親子ごはん
良いかげんごはん
お弁当デイズ 新作!

<その他>

のほほん風呂 おうちでカンタン季節の湯
はじめてだったころ
30点かあさん
30点かあさん2
アジアで花咲け! なでしこたち
アジアで花咲け! なでしこたち2
へなちょこ手づくり生活

 

たかぎなおこさんの漫画は、棘がないというか文句や嫌なことが書かれていないので、安心して楽しく読めると言うのがあります。

エッセイ漫画には作者のリアルな本音が描かれるので、気をつけないと批判的なことやネガティブなこと描いてしまうこともあるのではと思いますが、たかぎさんの作品はそういったことがなく、楽しい気持ちで読めます。

また、本当に普通の感覚で生活されていて(自分が同年代なのもあり)共感ポイントが多いのも惹きこまれる要素です。

特に、一人暮らしを書いたエッセイ漫画はそれまであまりなかったと思うので、その分野を開拓した先駆けだと思います。

英語のレビューもたまにあり、外国人が日本の文化や一人暮らしの実態を知るためや日本語の勉強がてら買う人もいるのかもと思いました。(中国語版も販売されてて海外のファンもいるみたいです!)

 

なおたかぎさんは顔出ししてないので、どんな見た目の方なのかは不明ですが、「アジアで花咲け! なでしこたち」では遠くからのアングル写真が載ってました。(遠すぎて顔は不明ですが)

また「はらぺこ万歳!」には幼少期の写真が載っていて、かわいらしい方なんだろうなと思いました。

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