アナ雪2「水には記憶がある」の意味とは?

2020年7月1日

映画 アナと雪の女王2 では「水には記憶がある」というセリフが印象的でしたが、東洋の陰陽五行思想との共通点があるかも?という視点からストーリーを考察します。

※ネタバレも含むこと了承下さい。また、記憶で書いているため設定描写が完全でないかもしれないことご了承下さい。

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アナと雪の女王について

皆さんご存じだと思いますが、2014年公開のパート1では、エルサが自分の魔法の力をコントロールできる術を知った所で終わりました。2019年公開のパート2では、何故エルサが魔法の力を持って生まれてきたのか、それを知る旅に出るストーリーでした。

1. 気になった箇所

「アナと雪の女王2」を見ていて気になったのは、まるで物語のキーワードであるかのように登場する「水の記憶」という言葉です。

■オラフやエルサの「水には記憶がある」というセリフ

■エルサとアナの母が「魔法のことはアートハランの川が知っている」と言っていた

■ノーサルドラには 風・火・土・水・? の5つの精霊が住む

 

なぜ気になったのかというと、私は東洋思想の文化(風水や算命学、漢方医学)に親しみがあり、東洋思想の下記を連想させたからです。

■陰陽五行説に、五つの要素 “木・火・土・金・水” が登場する

■陰陽五行説の”十干”のひとつで、雨露(雪も含む)を意味する「癸(みずのと)」が 、“智恵”や”習得”を象徴している

(色々な所を長い間流れるので、色々蓄積して習得するということ → ”知っている”、”記憶がある”につながる)

2. 陰陽五行思想についてとストーリーとの共通点

上記の説明だけでは良く分からないと思うので、陰陽五行思想の用語解説と、ストーリーに関するコメントを青字で書きました。

陰陽五行説とは

五行説(五行思想)は古代中国で生まれた自然哲学の考えで、

『この世に存在する万物は 木水 の5つの要素(五行)からなっていて、それぞれが影響し合ってバランスを取って変化して循環する』という考えです。

下記のような図を見たことがある方もいるかもしれません。

©みずのとnote All Rights Reserved

五行思想は、以前からあった陰陽思想(”全ては陽・陰2つのエネルギーで構成される”という考え)と合わさって『陰陽五行思想』となり、

暦や易学(風水や四柱推命)、漢方医学・鍼灸の考え方のベースとなって現代の東洋に生きています。

→五行説の5つの要素が、物語の”5つの精霊”と一部似ていると思いました。

(違う点は、”木”→風であるのと、”金”の代わりに第五の精霊があり第五の精霊のポジションは真ん中)

癸(みずのと)にいて

東洋で古代から使われている『十干(じっかん)』は、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸 の十種の漢字のことで、

もともとは日にちを数えるのに使われていましたが、陰陽五行思想により「五行(木・火・土・金・水)」と「陰陽」の要素が与えられ、

下記表のような意味を持つようになりました。

十干
音読み/訓読み
陰陽
五行
五方
五色
イメージ 
こう/きのえ
大きな樹木
おつ/きのと
草花
へい/ひのえ
太陽
てい/ひのと
燈火、薪の炭
ぼ/つちのえ
山、大地、堤防
き/つちのと
田園・畑の湿った土
こう/かのえ
西
鉱物、斧、剣
しん/かのと
宝石、貴金属
じん/みずのえ
広大な海・大河
き/みずのと
雨・露・雪・小川

水の要素は、表の一番下の2つ(壬(みずのえ)、癸(みずのと))で、

癸の方は “雨・露・雪” のことで、”智恵”や”習得本能”を象徴します。(色々な所を流れ周囲に栄養を与え豊かに注ぐことから、色々蓄積して習得するということ)

(十干は、身近なところでいうと干支に使用されていたり、算命学や四柱推命などの易学で使用されています)

→この、”癸”が象徴するところが、ストーリー上のセリフ「水には記憶がある」と共通点があるように感じました

(川が魔法のことを知っていたり、過去の記憶が氷像として蘇る、一度消えたオラフが以前のまま元通りになる。

また、テーマ曲もInto the Unknown で「知る」に繋がりますし、川や水(氷)、海など、水が物語で重要な要素となっている)

五行説の相生・相剋

また先ほどの五行説に戻りますが、

図は、木・火・土・金・水の5つの要素の関係性を表していて、

水色の矢印は”相生”(生む・助ける作用)、点線の矢印は”相剋”(弱める・抑える作用)を意味し、

五行それぞれが影響し合ってバランスを取り変化していくと考えられています。

<相生(生む・助ける作用)>

●木生火 木は燃えて火を生じる
●火生土 火はものを燃やして土が生じる
●土生金 土の中から金(鉱物)が生まれる
●金生水 金は表面に水滴を生じる(諸説あり)
●水生木 水は木に水分を与える

<相剋(弱める・抑える作用)>

木剋土 木は土の養分を吸い取る(木が土に剋する)
土剋水 土は水を濁す/水をせき止める(土が水に剋する)
水剋火 水は火を消す (水が火に剋する)
火剋金 火は金属を熱で熔かす。(火が金属に剋する)
金剋木 金属は、木や草花を切る。(金が木に剋する)

→これらが、ストーリーの中の精霊の関係に一部似ていると思いました。

■火の精霊 ブルーニ:エルサの氷で沈静化し静かになる
→(水剋火)水は火を抑えて消す

■大地の精霊 アースジャイアント:ダムを壊して霧(水)の勢いを止める
→(土剋水)土は水を濁す/水をせき止める ※せき止めているというより霧のわるい勢いを止めてますが

■エルサ(第五の精霊)は氷(水)を生ずる
→(金生水)金は表面に水滴を生じる

3. まとめ

少し断片的な説明になりましたが以上です。

そもそも、水は科学的に経てきた地盤や土壌の性質を含むので、そのことから”水が記憶がある”という発想なのかもしれませんし、

映画のパンフレットにもあるように、ストーリーを練る上で、北欧の神話や古い話・伝説・民話をたくさん学んだとあり、

東洋と類似の思想がヨーロッパにもあって、それが参照されたのだろうとも思ったりもします。(古代ギリシャには四大元素というものもあるらしいので)