NHK朝ドラ「おしん」の登場人物をまとめました。キャストや俳優女優のエピソード、人間関係や家族構成の分かる相関図も作りました。ネタバレも含みます。
もくじをクリックすると各項にリンクします。文章が長いので興味のある箇所をご覧下さい。
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0. 登場人物の相関図
故郷
酒田・東京・佐賀・伊勢
相関図は独自に作成したものです
1. おしんの山形の実家
おしん
(演:子役:小林綾子、大人役~成人:田中裕子、おばあさん役:乙羽信子)
本名・谷村しん(結婚後の姓は田倉)。1901年生まれ。山形の貧しい小作農家に7人きょうだいの4人目として育ち、6才の頃から働きに出た。まともに学校に通えなかったが松田先生、俊作、加賀屋のくにのおかげで文字や算盤を身に着けた。
16才で上京し、たかの元で髪結いの修行を行い、結婚後は姑・清との不和、戦争など様々な苦難に遭遇しながらも、店を開いて商売を成功させる。
(仕事は、丁稚奉公 → 髪結い → 夫の商店手伝い → 子供服店 → 屋台 → 飯屋 → 行商 → 魚店 → チェーン店スーパー経営)
結婚相手は 田倉竜三。子供は 雄、愛、仁、禎、養子の希望(加代の子)、初子。初恋の相手・浩太とは老年まで交流があり最終話にも登場。
→おしんを演じた当時の田中裕子さんは27~28才位で、デビュー作は1979年朝ドラ「マー姉ちゃん」の長谷川町子役です。
ふじ:おしんの母
(演:泉ピン子)
働き者で子供思いの母親。貧しいながらも姑と助け合って暮らす。銀山温泉での酌婦や、米の運搬の出稼ぎも行う。
夫の死後は長男達にじゃけんにされるが「ばんちゃん父ちゃんが眠る山形の家が自分の居場所」と言い、伊勢滞在時に病が判明した時には帰郷を嘆願する。(第183話)
おしんが老年期まで大事にしたこけしは、銀山温泉でふじが住む家屋に飾ってあったのを譲ってもらった物である。(ドラマで登場した物は銀山温泉・伊豆工房のこけしです)
→原作者の橋田寿賀子さんの夫(TBSのドラマプロデューサー)が先にピン子さんを知っていて、良い役者だと橋田さんに薦めたそうです。
作造:おしんの父
(演:伊東四朗)
代々の畑を守り小作農家として生計を立てている。不作と地主への納税・借金で余裕がなく、酒で憂さを晴らし不機嫌なことが多いが、おしんの初奉公時は涙を流し見送るなど(7話)本当は子供のことを思っている。跡を継いだ長男には申し訳なく思い頭が上がらない。
おしんが髪結いで稼ぎを得るようになると、家の新築費用を無心した。おしんと竜三との結婚には反対するが最後には認める。肝硬変で急逝。
なか:おしんの祖母
(演:大路三千緒)
ばんちゃん。作造の母。体が不自由(リュウマチ)で働けないことを申し訳なく思ってい、自分は二の次で孫のために飯を我慢する。おしんの初奉公時、お守りに50銭銀貨を持たせた。
作造からブラジル移住の話が出た際には、足手まといにならぬよう入水しようとした。最期までおしんのことを案じ、里帰りしたおしんが大切にされているのを見て、安心し息を引き取る。(少女編最終話・第36話)
→第5話でおしんの祖父は既に他界していると言っています
はる:おしんの姉
(演:仙道敦子→千野弘美)
おしん同様幼いころから働きに出ていて、おしんに石盤(学習に用いた筆記用具)を買う小遣いをくれるなど妹思い。
製糸工場での過酷な労働で肺病にかかる(45話)。おしんは、はるの好きだった同僚の青年・平野に頼んで見舞いに来て貰い、野の花の花束を貰ったはるは喜んだ。髪結いになる夢をおしんに託し、19歳で逝去した。
庄治:おしんの兄
(演:佐野大輔→吉岡祐一)
おしんの兄。跡取りとして農業に従事。極貧で余裕がなく、おしんの里帰りには"米がないから困る"と言うなど、冷たく荒々しい態度を取る。
結婚後はおしんが稼いだ金で建てた家に住むが感謝の言葉はなく、終戦後おしんに助けを求められた時には「農地改革で土地を所有できる事になるので貯金が必要」という理由で金を貸すことを断る。
老年期には伊勢参りの際におしんの家に寄り、おしんが立派なスーパーの経営者になっていることに驚く。老年期は町に住み、さくらんぼなどを栽培していて、おしんが困っている時何もしてやれなかったと悔いを口にする。
→兄役の吉岡さんは、おしんなどで活躍したあと家庭の事情で俳優をやめていたのですが、2022年の女性週刊誌で、60代のいま再び俳優活動をしているという記事をみました。おしんの兄の演技がとてもよかったので、再びやりたいことにチャレンジされているというのは素晴らしいなと思いました。
(元々竜三役でオーディションを受けたものの(竜三は自決する役なのに吉岡さんは生命力ありすぎて)しななそうだから夫役は落ちた、という裏話が面白かったです)
とら:おしんの義姉
(演:渡辺えり)
庄治の妻。おしん母と不仲でおしんにも冷たく接する。
老年期には、嫁と衝突して家出しおしんの家に滞在し、おしんが嫁に良くして貰っているのを羨ましがり、自身の不遇を嘆いた。(283-284話)
おりきさん:近所のおばさん
(演:渡辺富美子)
顔が広く紹介屋のようなこともしていて、おしんの加賀屋の仕事の話も彼女が紹介してくれた。字の読めないおしんの母・ふじに代わり手紙を読んだ。
酒田でおしんと雄、浩太が一緒に過ごす姿を見た時には、浩太をおしんの夫と勘違いした。
2. おしんの奉公先 中川材木店
軍次:奉公先の主人
(演:平泉成)
おしんが初めて奉公した中川材木店の主人。幼いおしんを気遣い通学も許してくれた。おしんが盗んだ疑いをかけられた50銭銀貨は、軍次がつねの財布から借用したものだった。
→昔は山形県全域を流れる最上川は重要な物流の手段で、中川材木店でも川を利用し材木を運んでいた。
きん
(演:今出川西紀)
軍次の妻。
武ぼっちゃん
軍次ときんの子でおしんが子守した。女の子のように可愛らしい。
つね:女中頭
(演:丸山裕子)
材木店の女中頭でおしんの教育係で悪役的ポジションの1人。幼いおしんにも容赦なく厳しく指導し、おしんが学校に通う事に反対しておしんを昼食抜きにしたり、金が紛失した際にはおしんに濡れ衣を着せた。
→演じた女優さんは優しい方で、おしんに厳しい態度を取らなければならない場面では心を鬼にして演じた、とのエピソードがありました。
定次
(演:光石研)
材木店の奉公人。おしんが奉公に出る時最上川でいかだを漕ぎ運んだ。幼いおしんのことを心配し気にかけてくれる。
材木を運ぶついでに、おしんの父母におしんの書いた手紙を届け、字の読めない両親に読んで聞かせた。
→光石さんというと最近はお父さん役での登場が多いですが、当時は10代後半位でだいぶ若く、言われないとなかなか気づけないですね。おしんを気にかけてくれる良いお兄さんといった良い役どころでした
松田先生
(演:三上寛)
材木店の近所の尋常小学校の先生。先生自身も子守しながらの通学経験があり、おしんが通学すべきと主人に直訴してくれた(10話)。おしんに昼飯を分け与えてくれるなどとても優しい。
俊作あんちゃん
(演:中村雅俊)
俊作あんちゃん。(13話で登場)おしんが奉公先から逃げ吹雪の中倒れていたのを助けた。
日露戦争の脱走兵で、月山近くの山中で隠れて猟をして暮らしていた。戦争で負った傷の後遺症で高熱を出した時おしんが懸命に看病して以降、読み書きや算術を教えてくれるようになる。
戦争に反対し、本を見たおしんに頼まれ与謝野晶子の詩を読み聞かせた。大切なハーモニカをおしんに譲る。おしんを里に送った際に兵隊に見つかり撃たれ他界。
松造
(演:大久保正信)
俊作を匿って暮らす炭焼き*職人のおじいさん。戦争で息子二人を失っていていて俊作を息子のように思っている。
当初おしんを世話するのを反対していたが、おしんの心根の真っすぐさに触れかわいがるようになる。正月は3人で餅つきし幸せな時間を過ごす。
おしんが里に帰った後、この地域を離れるためおしんの所に挨拶に来た時、"俊作の分まで生きろ"と言って去って行った。
→炭焼き:木炭を生産すること
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3. おしんの奉公先 酒田の加賀屋
加代 (かよ)
(演:志喜屋文→東てる美)
八代加代。おしんの2番目の奉公先・米問屋・加賀屋の跡取り娘。好奇心旺盛な性格。両親の溺愛でわがままに育ち周囲を振り回す。喧嘩がきっかけでおしんと仲良くなる。
成長してからは山形市の女学校に進む。春休みに海岸の砂丘で絵を描いていた時に出会った浩太を好きになる。しかしおしんと逢引きしていることを知っておしんと絶交し、行き先も言わず強引に浩太について東京に行ってしまう。
東京では浩太と暮らし銀座のカフェの女給をしていたが、連絡がない浩太を諦め帰郷して婿を取る。
当初夫との仲は良くなかったが、後々改善し、息子・希望を出産する。その後加賀屋が不況で倒産し、加代は借金返済の苦労の末病で亡くなり、希望はおしんが引き取る。
くに:加賀屋の大奥様
(演:長岡輝子)
加代の祖母。加賀屋の経営を取り仕切る。"小作農家のおかげで店が成り立っている"という考えから、人助けと思いおしんを雇った。
おしんと加代の間のトラブルの発生時にはおしんの話に耳を傾け、おしんに手習いや算術を教えてくれた。
おしんの存在が加代の良い刺激になっていることを喜び(加代が"なぜ小学校に通えない子供がいるのか"と考えたり、嫌いな習字をおしんに負けじと取り組むようになった事など)、臨終の際は店の今後を心配し「加代のことを助けてやって欲しい」とおしんに言い残す。
みの:加賀屋の若奥さま
(演:小林千登勢)
加代の母。加代に振り回される優しい性格。おしんが加代の本を持ち出したり怪我を負わせたことからおしんに不信感を抱き、一時期は「立場が違う人間と仲良くしても何の得にもならない」と加代に注意した。
しかし、電柱設置の工事を見学していた加代が、好奇心に任せ工事現場に近づき電柱の下敷きになりそうになった際、おしんが加代を助けた出来事で改心し(33話)、おしんを大切にするようになった。
清太郎
(演:石田太郎)
加代の父で加賀屋の主人。母親には頭が上がらない。「一度言い出したら聞かない加代の性格はくに似だ」とコメント。
小夜(さよ)
(演:宮城希望→大塚ちか)
加代の妹。おしんが子守した。10才位で肺炎で他界する。
浩太さん:おしんの初恋の人
(演:渡瀬恒彦)
高倉(並木)浩太。農民運動の活動家の青年で、活動で訪れた酒田でおしんと知り合う(38-39話)。小説おしんでは浩太は貴族院議員の父の息子という設定。
家の奉公人の小作出身の娘と恋仲になったが、娘は解雇され肺病で亡くなってしまった事から、家に反発し農民運動に参加するようになり、その娘に似ているおしんを好きになった。
おしんが縁談で結婚すると聞いてからは諦め、上京に付いて来た加代と一時期一緒に暮らすが、心のどこかでおしんを思う。おしんが酒田で飯屋を営んでいた際には、女手一つで頑張るおしんを心配し行商の仕事を紹介するなど陰ながら助ける。
その後投獄で思想を変え、拷問で足が不自由になり性格も暗く変わってしまう。
解放されてからは三重の造酒屋の一人娘・並木香子の婿になり、三重に暮らしたためおしんとは長い付き合いとなる。おしんの新店舗オープン時の融資の保証人を引き受けるなど、よき相談相手となる。
八代政男
(演:森篤夫)
加代の夫で高学歴の婿養子。結婚当初は外に女を作り加代と不仲だったが、大奥様が亡くなった頃から心を入れ替え店の運営に携わった。
昭和恐慌の時期、商品先物取引で大きな損失を負い自決してしまう。
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4. 東京時代
長谷川たか :髪結いの師匠
(演:渡辺美佐子)
浅草の髪結い店の女店主(49話で初登場)。おしんが弟子入りを志願した当初は、既に沢山弟子がいるので断ったが、手先の器用さを見込み独立まで育成する。その後日本髪の需要が減り弟子も離れていった。年末の書入れ時にはおしんのヘルプで忙しさを乗り切った。
髪結いの亭主状態の夫と別れた経験から、おしんに結婚生活のアドバイスをし、それによりおしんは髪結いを辞め危機を乗り切れた。店を離れた後も、おしんは度々たかを頼り世話になる。
おりっちゃん
(演:名川忍)
たかの弟子。千葉出身でおしんより3歳位年下。台所周り担当で当初はおしんに仕事を取られると不安がっていたが、次第に"おしん姉さん"と慕うようになる。※他にも姉弟子として、豊、袖などがいた。
染子(そめこ):女給
(演:日向明子)
神田のカフェアテネの女給で初めておしんが洋髪を結った客。はじめは仕上がった髪型が頼んだ「耳隠し*」ではなかったため怒るが(57話)、周りに褒められ一転しおしんを気に入り、おしんはアテネに出張し女給達の髪結いするようになる。*耳隠し:大正時代に流行したヘアスタイル 姉御肌でおしんを気遣う。
染子は髪結い以外にも、客(後におしんと結婚する竜三)への手紙の代筆も頼んだ。(染子の他に波子、八重子、茂子らもおしんを贔屓にした)竜三はアテネの得意客で、それがきっかけでおしんと知り合う。
おしんの稼ぎにプライドを傷付けられ夜遊び歩く竜三を叱り飛ばしてくれたことも。
竜三 (りゅうぞう):おしんの夫
(演:並樹史朗)
田倉竜三。おしんののちの夫。佐賀の地主の三男で、親の出資で日本橋に羅紗*店を構えていた。*羅紗:毛織物 おしんの髪結い客が勤めるカフェの得意客だったことから、おしんと知り合い、東京に知人の少ないおしんが困った時たびたび世話になった。
おしんの芯の強さに惹かれ(高価な鏡台を贈ったりした(気のないおしんは返したが))おしんが過労で入院した際はつきっきりで看病した。
新婚時、商店の経営難をおしんが髪結いの稼ぎで支えたが、そのことでむくれ夜遊びをしおしんを困らせた。実家同居時には母親・清に付きおしんを蔑ろにし、おしんとは数年間別居となる。その後再び共に暮らすようになり魚屋の商売に精を出すようになった。
雄 (ゆう):おしんの長男
(演:青年期:冨家規政)
おしんの息子(長男)。1923年生まれ。おしんが各地を転々とする苦労の中、常に傍らに居た大切な存在。思いやりのある青年に成長し京都帝大に進学する。
養子の初子と想い合う仲になり結婚を約束するが、太平洋戦争で出兵しルソン島で餓えで命を落とす。戦友の川村が持ってきてくれた遺品のノートには、戦地での心境と辛さ、母さんのライスカレーが食べたい、と書かれていた(223話)。
源右衛門(げんえもん)
(演:今福将雄)
源じい。田倉家の奉公人。東京で竜三の商店と生活を支えた。※祖父に見えますがおしんのおじいさんではありません。 初めは竜三とおしんの結婚に反対していたが、おしんの人柄や女性としての嗜み・商才に感心し、"結婚を認めてやって欲しい"と竜三の父に進言してくれた。
おしんと竜三が結婚生活を維持できたのには源右衛門の存在が大きかった。(例えば、竜三が自分の遊びや実母への贈り物だけに金をかけることについて、"おしんの母にも気遣いしろ"と諫めるなど) 雄も可愛がってくれたが、関東大震災で雄をかばい被災し他界する。
健さん
(演:ガッツ石松)
中沢健。露店の元締めで、おしんが商店の不良在庫の布地を売り裁くのを助けた。子分役はおぼんこぼん。
おしんのきっぷの良さ、健の亡き妹に似ていること、同郷出身ということからおしんを気に入り(好意を持ち)度々助ける。(被災時や、東京に戻った時の商売、加代や初子の捜索時)
→OK牧場だけでなく俳優もされていたとは!
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5. 佐賀時代
清(きよ):おしんの姑
(演:高森和子)
竜三の母。家柄の差からおしんと竜三の結婚に猛反対していた。
佐賀での同居時は数々の嫌味でおしんをいびり、孫の雄はおしんから取り上げかわいがる。おしんの死産に責任は感じてなく、直後に実娘・篤子の子の出産祝いで騒いで、竜三に怒鳴られる。
佐賀を離れたおしんが竜三に出た手紙は、全て姑が隠し破り捨て、竜三に再婚を勧める。
竜三が伊勢に行ってからはおしんを認める。以降は竜三の弔問の為おしんの家を訪れる回に登場するのみ。
→姑のいびりは約20話ありました。私は、竜三が、妊娠で具合が悪く動けないおしんを放置して家に入った回(第139話)で、あまりのひどさに一旦見るのをストップしました‥
大五郎:おしんの舅
(演:北村和夫)
竜三の父。おしんには良い印象を持ち結婚を許していて、同居時もおしんを気遣い清の嫌味からかばってくれ、家庭内で唯一おしんを見守る存在だった。しかし清の発言権の大きさから、その言い分を100%却下することは出来なかった。
福太郎:おしんの義兄
(演:北村総一朗)
竜三の一番目の兄。子供四人を持つ。(佐太郎、千代、千賀、平吉)
口数は少ないがおしんの働きを労い、身重のおしんを気遣っていた。しかし母とおしんの嫁姑問題には立ち入らないスタンスを取っていた。
→踊る大捜査線の署長役の北村総一朗さんです。全然気づきませんでした。
恒子:おしんの義姉
(演:観世葉子)
福太郎の妻。初めは姑の手前おしんに冷たかったが、次第に助言をするなど身重のおしんを気にかけた。
おしんは佐賀を去る際、恒子のおかげで息子・雄を連れ出すことができた。また、姑が破り捨てたおしんからの手紙をつなぎ合わせ、竜三に渡してくれた。
→166話で、竜三が手紙の束に見入る横で恒子が思いを語るシーンの図が面白いです。(日頃最低限しか話さず無表情の恒子がやたら長く語る。多分このドラマの中で最長ゼリフだったのではと思います)
亀次郎:おしんの義兄
(演:成瀬正)
竜三の二番目の兄。小倉在住の軍人。太平洋戦争時には陸軍少佐となっていて、竜三に軍に魚を納入する仕事を紹介した。
山根篤子 :おしんの義妹
(演:長谷直美)
竜三の妹。おしんが家に来た頃にはすでに嫁いでいたが、頻繁に実家に顔を出し、姑から甘やかされていた。おしんとは仲良くしようとはせず、"出産を控えるなら自分の実家に帰ればいいのに"と言う。
出産は難産で乳の出も悪く、死産したおしんに母乳を分けてもらう。
耕造
(演:隈本吉成)
田倉家の小作人。竜三達と共に開墾を行う。5歳年上の妻・佐和に多額の身請け金を使ったことを母親や姉妹に恨まれている。
佐和(さわ)
(演:香野百合子)
耕造の妻。元女郎だったため嫁ぎ先や村人に冷遇されていて、辛さに耐えられず一度身投げしたことがある。
美しく優しい性格で、おしんにとっては佐賀で唯一本音を話せる相手。(おしんが佐和の髪を結ってあげたこと村人の評判となり、姑・清の怒りを買ったこともあった)
おしんは佐賀脱出の際に佐和を誘ったが、竜三ばれて失敗する。その後佐和は、上京費用としておしんに借りていた金が嫁ぎ先家族に見つかり折檻され、一人出奔する。
6. 伊勢時代(戦前)
神山ひさ
(演:赤木春恵)
浩太の親戚で網元*。魚の行商の仕事をおしんに手配し面倒を見た。商才のあるおしんを気に入り、雄も可愛がってくれる。 *網元:漁網や漁船を所有する漁業経営者のこと。
→小説おしんでは、ひさは、浩太の母親といとこという設定。
仁(ひとし):おしんの次男
(演:青年期:山下真司、中年期:高橋悦史)
おしんの次男。元気で我が強いタイプ。特攻隊に志願したが無事帰還する。戦後は大きい仕事をしたいと上京するも、学歴で思った仕事ができず挫折、一時期ヒモとして生活。その後おしんと共に商店の運営に携わり結婚後は嫁姑問題に直面。
敗戦や住む家に困るなど沢山悔しい思いをしたことで野心家になり、拡大路線の商売を行い、おしんと方針が食い違衝突することも(仁としては商売拡大が親孝行だと思っている)
結婚後は3人の子供の父になる。(長男・剛、長女・あかね、次女・みどり)
→山下真司さんの仁はアツいイメージですが、中年期は俳優さんが代わり憎めないお茶目キャラに変わってます
八代希望 (のぞみ):加代の子・おしんの養子
(演:青年期:塩屋智章、中年期:野村万之丞)
加代の息子。物心つく前におしん達の養子となる。仁と同い年で双子のように育ち、落ち着いた控えめな性格。小学校入学時に養子であることを知りショックで家出したことも。(おしんは加賀屋の看板を途絶えさせたくないと、八代の苗字を継がせた)
おしんとしては希望には商売人になって欲しかったが、加代の血を継ぎ美術に長け、下積みの後陶芸家となる。
初子 :おしんの養女
(演:青年期:田中好子、中年期:佐々木愛)
はっちゃん。山形の小作出身で、遊郭に奉公させられるのを不憫に思ったおしんが健から引き取り10歳で田倉家の養女となる。家事を手伝い仁らの面倒を見る。おしん達のことを大事に思い、冬に水を浴び雄の中学受験合格祈願をしたことも。
成長し雄と思い合う仲になるが、雄の戦死で自暴自棄になり家出、東京で米軍相手のバー店員となりおしんに送金する。連れ戻された後は商売を助け結婚せずおしんを支えた。おしんが仁達と再同居する際に毛糸店を持ち独立。
禎(てい):おしんの娘
(演:青年期:浅沼友紀子)
1936年226事件の日生まれのおしんの娘。戦争時幼かったため一人だけ疎開し辛い思いをした。
大学に進学し名古屋で下宿生活を送った。思ったことを臆せず言うタイプで、兄嫁の道子が商売を手伝わず家事の合間に雑誌を読んでいるのを見て「いいご身分だこと」と本人に直接言ったりする。(何となくこのシーンが笑えます)
彼氏にせびられ飲食や遊びの金を出したりしていたが、新装オープンの店を手伝い(当時珍しい 金銭登録機=レジ の担当)働き目が覚め、大学を辞め店で働くようになる。店員の崎田の誠実さに好意を持ち結婚する。
7. 伊勢時代(戦後)
川村 清一
(演:斉藤洋介)
おしんの長男・雄の戦友。おしんに、雄がルソン島で餓えで亡くなったことを報告(223話)、遺品の日記を渡す。その後、株や事業で成功し 初子に結婚を申し込む。(初子は断る)
「自分は家族もおらず金があっても何かしてやれる相手もいない、雄の代わりに何かしたい」と、所有する駅前の土地をおしんに譲渡、直後に金貸し業の怨恨で刺され亡くなる。
百合(ゆり)
(演:丘山未央→寺田路恵)
おしんの家のお手伝い。素朴な娘でおしんも気に入っていたが、仁に二股をかけられ捨てられ、傷心でおしんの家を去り、希望の師事する陶芸工房で働くようになる。後に希望と結婚。しかし数年後交通事故で希望と息子・圭を残し他界する。
八代圭:おしんの孫
(演:青年期:大橋吾郎)
希望と百合の息子でおしんの孫。血の繋がりとしては加代の孫。道子曰くおしん一番のお気に入りの孫。
ドラマの現在パートには大学生の若者として登場、行方不明になったおしんの居場所を、おしんの大切な"こけし"から推測、銀山温泉に辿りつく。旅に同伴し最後には「加賀屋ののれんを再興したいと」言い、おしんを喜ばせる。
田倉道子:おしんの家の嫁
(演:田中美佐子→浅茅陽子)
おしんの次男・仁の妻。衣料品店で成功した家のお嬢様。商売を助け働く気概がなくおしんとそりが合わない。(初子をお手伝いの様に思っている事もおしんは気にくわない)
結婚当初はおしんと同居していたが後に同居を解消し、仁と百合の関係を知ってからは、仁と不仲になる。おしんが勝手に旅に出て連絡もしないことに怒り、店の経営難で仁との別れを決意するが、おしんの助言で別れずに済みおしんとも和解する。
川部仙造
(演:長門裕之)
道子の父。名古屋で衣類問屋を営み、商売上のメリットから娘と仁の結婚を喜ぶ。田倉家の新店舗建設に出資し自社品を売る思惑だったが断られ憤慨、おしんを「あのばあさんはただ者じゃない」と評する。
時が経ってからは我儘な道子を叱り、筋の通ったおしんの考えを支持するようになる。道子にとって小姑の存在が負担と思い初子に見合いを勧める。
川部波江
(演:今井和子)
道子の母。末っ子の道子を甘やかし、何かと道子の方を持っておしんのことを悪く言う。
崎田辰則
(演:渡辺寛二→桐原史雄)
仁の飛行兵時代の後輩。空襲で家族を失くし、GI(米兵)に拾われ、戦後一時期米国に渡っていた。スーパー運営に詳しかったことからおしんの店で雇われ、禎の夫となりスーパーの経営に尽力する。(終盤には専務になっている)
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