ドラマ

長谷川町子一家を描いた朝ドラ「マー姉ちゃん」あらすじ

2021年9月24日

朝ドラ・まーねちゃん(マー姉ちゃん)全話1話ごとのあらすじをネタバレラストまでまとめました。相関図もあります。

記事後半には登場人物のモデルや原作紹介、感想を書きました。マリ子のモデルは長谷川町子の姉・毬子です。

●原作:1978年の町子さん作・サザエさんうちあけ話

●放映:1979年(2021年下半期に再放送)

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まーねちゃん各話あらすじ

各話の詳しいあらすじは下表のリンク先のページで読めます / 全話の簡単なあらすじは次項以降に記載しています

 1週 絵が受賞 2週 門出 3週 卒業式 4週 上京 5週 画塾入学
 6週 マチ子デビュー 7週 ホームシック 8週 貯金ゼロ 9週 挿絵家に 10週 出会い
 11週 告白 12週 婚約 13週 戦時下 14週 結婚 15週 疎開計画
 16週 辛い報せ 17週 終戦 18週 戦後 19週 サザエ誕生 20週 再上京
 21週 姉妹出版 22週 大ヒット 23週 ヨウ子縁談 24週 ヨウ子結婚 25週 マチ子入院
 26週 最終回    

まーねちゃん 相関図

物語を理解しやすいよう、相関図を作りました。

(画像はクリックで拡大でき、ブラウザの【戻る】ボタンで元ページに戻れます)

相関図は独自に作成しました

<出演者・キャスト配役(敬称略)>

熊谷真実、田中裕子、平塚磨紀、早川里美、藤田弓子、二木てるみ、大門正明、前田吟、村田みゆき、増田喜頓、三国一朗、新井みよ子、河原崎長一郎、鈴木光枝、小泉博、山口崇、三崎千恵子、 島本須美、森田順平、愛川鉄也、渡辺篤史、フランキー堺、田中健 他 脚本:小山内美江子

※ドラマ内で一家の苗字は、長谷川ではなく磯野とされています。

※再放送がまだの分は原作からあらすじをまとめたので、ドラマの設定と違う箇所がある場合があります。

1. 福岡での女学校時代 1話-18話

福岡に暮らす、まーねちゃんこと磯野まりこ(16才)(熊谷真実)は、1年前に大黒柱の父をなくし、お母さんのはる(藤田弓子)と2人の妹・まちこ(田中裕子)、ようこ(平塚磨紀)の女4人で暮らしていました。

年の近いマチ子とは日々喧嘩ばかりながらも絆は強く、お手伝いのお千代姉(二木てるみ)や、お隣さんの牛尾一家、女学校の親友・トミ子(村田みゆき)らにも囲まれ、マリ子は元気いっぱいに学生生活を過ごしていました。

マリ子もマチ子も絵が得意で、マリ子は女学校卒業を控えた1934年の3月に、新聞社の絵の展覧会で金賞を受賞します。

それから間もない父の一周忌の日、母は、娘たちの教育のためにこの春上京することを決めました。千代の見合いと嫁入り、大宰府への卒業旅行、女学校卒業など慌ただしい日々を送り、半月あまりの後、磯野家は博多駅で沢山の人々に見送られながら福岡を発ちました。

<1話ごとのあらすじ>

第1週 (1・2・3・4・5・6話)9/27~10/2 放送分   まーねえちゃんが絵の展覧会で金賞を受賞

第2週 (7・8・9・10・11・12話)10/4~9 放送分   それぞれの門出

第3週 (13・14・15・16・17・18話)10/11~16 放送分 福岡との別れ

2. 上京し有名画塾に通う 19話-42話

上京した磯野家は上野近くの借家で新生活をスタートし、大家の酒田ウメ・大造親子や出入りの江戸っ子気質の職人さんら楽しい面々と交流します。

新学期が始まり、マチ子は転入したお嬢様学校に馴染めず元気をなくします。一方まーねえちゃん(マリ子)は、母が見つけてきた有名画家の画塾に入り、大地主の娘・喜多川茜(島本須美)やハンサムな結城信彦(森田順平)から新たな刺激を受けます。

<1話ごとのあらすじ>

第4週 (19・20・21・22・23・24話)10/18~23 放送分 東京での生活がスタート

第5週 (25・26・27・28・29・30話)10/25~30 放送分 まーねえちゃん、川添画塾に入る

ある時、まちこが「(のらくろ作者の)田河水泡の弟子になりたい」と呟きました。それを聞きつけた母に促され、まちこは田河(愛川鉄也)の家に弟子入り志願に行き、付き添いのマリ子の後押しと、素質が認められ、めでたく弟子入りを果たします。

(田河への弟子入り志願者が多かったので弟子入り出来たのはとても凄いことだった)

マチ子は、ユーモラスで遊び心あふれる先生の元に通って学び、15才にして漫画雑誌でデビューを果たします。さらに1936年、2.26事件が起き情勢が変化しはじめた頃、女学校卒業と同時に住み込みの内弟子となります。

マリ子の方は、信心している教会の活動で不在がちな母に代わり家事を行ったり、マチ子が心配で絵の勉強に身が入らない状態でした。そんな中、マチ子はひどいホームシックで1年たたないうちに内弟子を止めて家に帰って来てしまいます。

<1話ごとのあらすじ>

第6週 (31・32・33・34・35・36話)11/1~6 放送分 マチ子がのらくろ作者に弟子入り

第7週 (37・38・39・40・41・42話)11/8~13 放送分 マチ子のホームシック

3. 磯野家家計の危機!! 挿絵家への道 43話-60話

1937年秋(上京から3年半)、まちこは少女雑誌で連載を持ち、末っ子のようこ(早川里美)は女学生になり、母娘4人で騒がしくも仲睦ましい生活を送っていました。しかしある日、母がまーねえちゃんに預金通帳を見せ、「貯えが尽きた」と告げました。

母はキリスト教での活動での献金や日々の生活の出費で資産を使い果たしてしまったのです。

<1話ごとのあらすじ>

第8週 (43・44・45・46・47・48話)11/15~20 放送分 一家の貯金がゼロに

まーねえちゃんは長女としての責任感から、やむを得ず絵の勉強を休止して挿絵の仕事を探し、一家は家賃節約のため、魚屋の天海が紹介してくれた世田谷の借家に引っ越します。まりこは菊池寛(フランキー堺)の小説の仕事を得て、新進の挿絵家として活躍し始めます。

<1話ごとのあらすじ>

第9週 (49・50・51・52・53・54話)11/22~27 放送分 まーねちゃん、挿絵の仕事を求める

第10週 (55・56・57・58・59・60話)11/29~12/4 放送分 人気の挿絵画家へ

4. まーねちゃん結婚、相手は新聞社の東郷 61話~84話

挿絵家の道を突き進む中、まーねえちゃんは、仕事で知り合った新聞社の東郷(田中健)に好意を寄せられます。一方、日本社会は戦争の色を濃くして行き、兄貴分の天海や酒田燃料店の三吉が入隊し、のらくろは連載を終了します。

やがてまりこは東郷にプロポーズを受け婚約しますが、間もなく東郷に召集がかかり離れ離れになります。第二次世界大戦が開戦しました。

<1話ごとのあらすじ>

第11週 (61・62・63・64・65・66話)12/6~12/11 放送分 東郷の告白

第12週 (67・68・69・70・71・72話)12/13~12/18 放送分 戦争とマリ子の婚約

文章を書くのが苦手なまりこは、東郷からの手紙が来ても返事を出さず、代わりに母が書くというやりとりが続きます。

末妹のようこは、母の計らいで菊池寛氏に弟子入りしましたが、病にかかり伏してしまいます。一方まりこは、基地に戻った東郷と結婚式を挙げ新婚のひと時を過ごした後、東郷の出兵を見送りました。

<1話ごとのあらすじ>

第13週 (73・74・75・76・77・78話)12/20~12/25 放送分 ようこが菊池寛氏に師事

第14週 (79・80・81・82・83・84話)12/27~12/30放送分 マリ子の結婚

5. 疎開生活と終戦 85話-102話

仕事の都合上、まーねいちゃんは結婚後も磯野家で暮らし続けました。

戦時下の中、ようこの体の具合を考え、まちこが絵の教師として働くことになり、一家で長野県に疎開することになりました。しかし、直前に福岡の知り合いから声がかかり、故郷に戻ることになりました。

第15週 (85・86・87・88・89・90話)1/3~1/8放送分 磯野家の疎開計画

帰郷後、マリ子は鹿児島市長になった伯父の一家を手伝うため、東郷の鹿児島の実家から通うことになりました。東郷の父母は良い人たちで、マリ子をかわいがってくれました。

一方まちこは、西日本新聞の絵画部で働きはじめ、仕事以外の時間は畑を耕す日々を送りました。(職場で帰宅まぎわに時計をよく気にしていたので、男と待ち合わせしている噂された)

やがて、夫・東郷の戦死の訃報が入ります。しかしまーねちゃんは「絶対帰って来る」と言い張り信じようとしませんでした。

第16週 (91・92・93・94・95・96話)1/10~1/15放送分 新八郎の内報

マリ子は義理の父母の気遣いで福岡の磯野家に戻り、福岡にも空襲が来るようになり、終戦を迎えます。

第17週 (97・98・99・100・101・102話)1/17~1/22放送分 終戦を迎える

6. 戦後、サザエさんの誕生 103話-114話

終戦後、日本は米軍の占領下に置かれました。ある晩、米兵数人がマリ子とマチ子だけの家に現れたものの、マチ子は子供と思われ菓子をもらうだけで済むという出来事も起きました。磯野家は、畑仕事と、米軍が所望する着物女性の絵と交換で闇屋から食料を得る、という暮らしをしばらくの間送りました。

第18週 (103・104・105・106・107・108話)1/24~1/29放送分 戦後の暮らし

戦争の翌年の昭和21年、まちこはフクニチ新聞の夕刊紙でのマンガ連載の仕事を貰い、アルバイトのつもりで引き受けました。病気から回復中の妹・ようこに付き添い海辺を散歩しながら構想を練り、登場人物の名前を考え、4コマ漫画「サザエさん」の連載が始まりました。

マチ子は漫画のアイデアは本業の畑仕事の合間に考え、夜原稿を仕上げるという生活を送ります。

第19週 (109・110・111・112・113・114話)1/31~2/5放送分 サザエさんの誕生

7. 再び上京、姉妹出版を設立 115話-138話

昭和21年の秋、まーねちゃんとまちこに東京での仕事依頼が来たため、一家は再上京することになり家を売り、人気を博していたサザエさんは結婚させて連載終了にしました。

上京直前、母が「(家を売って得た金を原資に)サザエさんを出版しなさい」と言うので、まーねちゃんとまちこは引っ越す前に上京し、出版手続きを進めました。

年末、一家は再び上京し世田谷で暮らし始め、まりこは素人ながらも試行錯誤の末、設立した「姉妹出版」からサザエさんの出版に漕ぎつけました。

第20週 (115・116・117・118・119・120話)2/7~2/12放送分 再び上京

第21週 (121・122・123・124・125・126話)2/14~2/19放送分 サザエさん1巻出版!

喜んだのも束の間、サザエさんの本の形が横長だったせいで本屋から返品が相次ぎ、庭に小屋を作って保管することになってしまいました。

マチ子の方は人気漫画家としての忙しい日々を送り、読者からの要望を受け「続・サザエさん」の連載も再開しました。

一方マリ子は、母の命令で借金までして更に2巻を出版し、マリ子が雇った大八車を率いて取次店に運ぶ苦労をした結果、2巻は返品されることなく次々注文が入り、1巻もつられて売り切ることが出来ました。

さらに有名出版社からサザエさんの話があっても断り、サザエさんが全国紙に引っ越したことで3巻は売り切れ増刷となりました。

第22週 (127・128・129・130・131・132話)2/21~2/26放送分 サザエさん2巻を出版

第23週 (133・134・135・136・137・138話)2/27~3/5放送分 お千代姉の再婚・ヨウ子の縁談

8. まーねえちゃんの尽力 139話-156話・最終回

昭和27年、洋子が見合い結婚し、磯野家の敷地内で夫とともに同居生活を始めます。(マスオさん状態)

マリ子の方は、サザエさんの偽本が出回ったり取次店に集金を踏み倒し逃げられたり苦労を重ねながらも、姉妹出版の仕事に奮闘し続けました。

一方母はるは、マチ子の夏の仕事場として突然箱根に別荘を購入し、娘たちを驚かせることもありました。ようこは娘2人を出産しましたが(まりことまちこにとっての姪)、夫が早逝しマリ子・マチ子たちと共に暮らします。

まちこは、断筆宣言をしたり胃を患って入院したりしてたびたび休載することはありながらも、家族のサポートを得てサザエさんの連載を1974年まで続けました。

第24週 (139・140・141・142・143・144話)3/7~3/12放送分 ヨウ子の結婚

第25週 (145・146・147・148・149・150話)3/14~3/18放送分 マチコ胃の病気で入院

第26週 (151・152・153・154・155・156話)3/20~3/25放送分 最終回

おわり

■まーねちゃんモデル

磯野マリ子(まーねちゃん):演・熊谷真実

モデルは長谷川町子の姉・長谷川毬子(1917-2012年)。福岡出身。画家を目指して川端画塾で学んだのち挿絵家として活躍。菊池寛の「女性の戦い」の挿絵を担当した。戦後は「サザエさん」を出版するため姉妹社を設立し、社長として町子を長年サポートした。

※洋子さんの著書に写真が載っています。目がパッチリしていて華やかな雰囲気の方です。また、ドラマ原作(次項で紹介)の絵はよく似てると思いました。

磯野マチ子:演・田中裕子

モデルは長谷川町子(1920-1992年)。「サザエさん」作者。略歴は次項に記載

磯野ヨウ子:演・平塚磨紀、早川里美

モデルは長谷川町子の妹・長谷川洋子(1925-)。大学の文学部に進み一時期菊池寛に弟子入りしていた。姉妹社で事務全般を担当。姉妹の中で唯一子を持つ。ノリスケ&タイ子一家は洋子さんの一家がモデルです。

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磯野はる(3姉妹の母):演・藤田弓子

モデルは長谷川町子の母・長谷川貞子。夫の病気を機に熱心なキリスト教徒になった。

岩村透一郎(母の兄):演・小泉博

モデルは長谷川町子ら姉妹の伯父・岩切重雄。衆議院議員4期と鹿児島市長を務めた。

田河水泡:演・愛川鉄也

モデルは実在の同名人物(1899-1989年)・のらくろの作者。後年語ったところによると、町子を弟子にした理由は、絵がうまかったことと、女性ならではの視点に期待したこと、だそうです。(芸術新潮 2016年 長谷川町子とサザエさん より

なお、町子が住み込み弟子をやめる際には、「漫画は大人にならなければ描けません。町子さんはただ、大人になるのをじっと待っていればよい」と言ったそうです。それほど町子の才能がピカイチだったということですね。

天海朝男:演・前田吟

天海さんは架空の人物と思われます。各話あらすじの感想にも書きましたが、長谷川家が付き合いのあった近所の魚屋さんが、毬子・町子から朝ドラ化承諾を受けるきっかけになったことへの感謝から、魚屋さんを物語に登場させたそうです。

各話あらすじ37-42話 の最後の方に詳しいことを書きました。

東郷新八郎:演・田中健

モデルは長谷川毬子の夫、東学。毬子とは仕事で知り合った。

菊池寛:演・フランキー堺

モデルは実在の同名人物(1888-1948年)。小説家。文藝春秋を興し、直木賞や芥川賞を設立した文壇の大御所。

写真屋の三郷智正:演・山口崇

モデルは、福岡に暮らしていた頃に洋子、ではなく町子が幼いころ懐いていたおじさんに着想を得ている。

他にも、お手伝いの千代姉も実在の人物がモデルで、モデルのいる人物のエピソードは実際の出来事であることが多いようです。

 

■「まーねえちゃん」の原作・放映情報

原作「サザエさんうちあけ話」

ドラマの原作は1978年に朝日新聞で連載されたエッセイ漫画「サザエさんうちあけ話」です。この漫画自体は、お姉さんに特化した内容ではないので、町子自身にまつわるエピソードが多く書かれています。

どのエピソードも印象的で面白かったり興味深いものなのですが、毬子さんが夫の訃報を絶対信じようとしなかった時の描き方が秀逸と思いました。(僅か数コマで沢山のものを伝えている)

長谷川町子さんの略歴は下記のとおりです。

長谷川町子 [生]1920.1.30 佐賀 [没]1992.5.27 東京

漫画家。福岡から上京し漫画家を志して田河水泡の門に入る。1946年から『夕刊フクニチ』にて『サザエさん』を連載し、51年4月からは『朝日新聞』に連載の場が移される。以後、彼女の全作品は姉が主宰する姉妹社から刊行された。日本版『ブロンディ』ともいわれる『サザエさん』には、女の目から見た生活の細部のおかしさが生かされているが、ほかに『似たもの一家』『仲よし手帳』『いじわるばあさん』などがある。78年には自伝的な漫画『サザエさんうちあけばなし』を『朝日新聞』に連載した。82年文化功労者となり、没後に国民栄誉賞受賞。

(ブリタニカ国際大百科事典より)

ドラマの再放送予定

2021年9月27日(月)~2022年3月 毎週月~土曜 NHK BSプレミアム 7:15-7:30 全156回

※日曜9:30-11:00に、前週分6話を一挙再々放送

時代設定

長谷川町子さんは1920年(大正9年)生まれで、ドラマ上でも同じ年齢の設定です。(終戦時の1945年に25才、オリンピック開催時の1964年に46才、今ご存命だったら101才ということになります)

■「まーねえちゃん」感想

・印象的だったのは、町子さんは小学生の頃はクラスのガキ大将だったのが、上京して入った女学校で博多弁がおかしいと言われ友人が出来ず、そこから人見知りで人付き合いの悪いタイプになっていったということです。(とても内弁慶なタイプみたいです)

気難しい感じで表に出ないとは聞いたことがありましたが、昔は違ったというのがとても意外でした。(子供の頃とガラっと変わってしまうことがあるのだな、と)

・ナウシカの声優さんが女優として出演していたのには驚きました。(画塾の友人・喜多川茜役)

・家族皆のサポートあっての「サザエさん」だったんだということが分かりました。昔の時代の漫画家は家族がサポートしている場合が多いのかもしれない、と思いました。(昔の巨匠の自伝を読むとそういうケースがあるので)

サザエさんの新聞での連載開始は1946年なので75年も前になります。そんな昔に始まった漫画がいまもアニメで放映されているのは、ただただすごいなと思います。

・田中裕子さんは「まーねえちゃん」がデビュー作で、演技派で有望だからキャスティングされたのかと思いましたが、見た目要素もあったのかなと思いました。(モデルの毬子さんは目が大きくて、町子さんはシュっとした感じ)

それにしても、デビューしたてだとふつう、少し棒演技だったりすることもあると思いますが、それが全然ない演技力の高さがすごいと思います。

■長谷川町子美術館について

11月のはじめに世田谷区の長谷川町子美術館に行ってきました。

一家が暮らした世田谷区の桜新町に、町子さんとお姉さんが設立した美術館で、1985年のオープン当初は二人が収集した美術品の展示を行っていました。そのうち来館者の要望にこたえサザエさん関連の展示を行うようになり、現在はサザエさんがメインとなっています。

場所は、東急田園都市線の桜新町駅(渋谷から数駅)から数分の閑静な住宅街の一角で、美術館と記念館(町子生誕100年を記念し2020年にオープン)の2つの建物で構成されています。

企画展や漫画作品の展示が充実していて、想像以上に楽しめました。

私が行った時は、“花沢不動産”というものを行っていて、サザエさんの暮らす朝日が丘のジオラマに、渡された小さい家をマジックで好きな色柄にデザインして、家を建てることが出来るというものでした。(やはりサザエさんの家の近くは人気でした)

記念館の方では昔の漫画作品を沢山見れます。いずれも昭和の時代に書かれた漫画ですが、今見ても笑ってしまうストーリーが多く、改めて長谷川町子さんのすごさを感じました。他に、喫茶やサザエさんグッツを販売する売店もあります。唯一無二の素敵な美術館でした。

(過去には毬子さんの作品を展示する企画展もあったようです。毬子さんが挿絵家時代にどういう絵を描いていたのかは私も気になるので、まったやって欲しいなと思いました)

 

※美術館の案内パンフレットに開館の経緯が漫画で描かれていて、「家に訪ねて来た知人に、飾っていた有名な絵を褒められると期待していたのを、”うちは店だから沢山の人に見て貰えるけれど、こちらだと家に飾っているだけだ”と言われたのがずっとひっかかっていて、収集した美術品を多くの人に見てもらえるよう美術館を開いた、という内容だったのですが(美術館のWebサイトでも見れます)、

工藤美代子氏の評伝「サザエさんと長谷川町子」には、相続対策としてだろうということが書かれていました。(町子の仕事の性質上、美術品が美術館の財団の物となり、仕事に必要な経費扱いになり、税金控除の対象となるそうです)庶民の私は素直に漫画の内容を信じていましたが、財団とはそういう利用法?があるのか、金持ちの世界はわからん、としみじみと思いました。

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